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教育長の部屋(2018年3月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年3月13日更新

 3月半ばを迎え、やっと春間近を感じる日が続いております。
 この時期は、子どもの世界では卒園式や卒業式などの別れがあり、おとなの世界でも転・退職による別れがあります。それぞれに、一時期をともに過ごしたなかまと別れるということは、悲しく辛いことでもありますが、やがて訪れる新しい世界での活躍と成長を祈りたいと思います。

 さて、とにかく今年の冬は、寒い寒い日々が続きました。
 そんな寒さの中、毎年1月に「文化財防火デー」の取組が開催されています。
 この「文化財防火デー」とは、昭和24年1月26日に法隆寺金堂が炎上し壁画が焼損したことを契機として、全国各地の文化財を火災から護る目的で制定されました。申すまでもなく、火災は文化財だけでなく、私たちの財産や命を一瞬のうちに灰にしてしまいます。国東市には、歴史的に大変貴重な文化財、建造物等が大変多く、国東市のシンボルでありますし、市民の誇りでもあります。
 そこで国東市教育委員会文化財課におきましても、毎年この時期に、指定された文化財や建造物等の1か所で消防署や地域の消防団、住民の方々のご協力を得て、消火訓練等をしています。
 今年は、ちらちらと小雪が舞う中、国見町の千燈寺で「文化財防火デー」の開催をしました。千燈寺の手水鉢の水も、カチカチに凍っていました。
 近くにいた文化財課の40代の職員に、「昔はもっと寒かった気がする。『もうがんこ』がいっぱい下がりましたからねえ。」と話しました。すると返ってきたことばは、「えっ、『もうがんこ』って何ですか?」でした。
 そこで別の50代の知人にも聞いてみましたが、「何かえ、そりぁ。」と言われる始末。
 おかしい!! どちらの方も国東市生まれなのだが、「つらら」のことを「もうがんこ」と呼んでいたのは、私のような60代が最後の年代ということなのだろうかと思った次第。
 昔、牛を使って田を耕す時に使う農機具に、「もうが」という農機具があり、その機具の刃がまるで「つらら」のように尖って並んでいる様から、「つらら」のことを「もうがんこ」と呼ぶようになったと聞いています。
 それにしても、こうも年代によって使うことばが違うのかと、あらためて思ったのでした。
 方言というもの、情報機器の発達により、今では「標準語」がまさに「標準」となり、各地の方言が消えつつあるのも事実です。もちろん「標準語」を使うことができることはいいことでしょうが、方言は地域の生活から生まれたことばであり、その意味を知ること、使うことができることは、地域を愛しむことでもあると考えます。
 先の平昌オリンピックで、女子のカーリング選手たちの発した方言、「そだね~。」ということばが話題になりました。さらには、彼女たちがインタビューに応えてのことば、「小さいころ、この町には何もないと思っていたけど、今は、何もなかったからこそ今の私たちがある」ということばも私の心に響きました。
 自分の生まれた地方を大事にする心、国東を離れていく若者たちに是非持ち続けてほしいと願う春です。

sotugyo


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