ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 市長の部屋 > 市長プロフィール・あいさつ > 市長コラム > 市長コラム 第7号「寂しいお盆」

市長コラム 第7号「寂しいお盆」

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年9月19日更新

 お盆が近づくと、どうしてもお墓の掃除が気になります。普段は中々そこまでは、手が届かないので、掃除はどうしてもお彼岸とかお盆の前になります。その分だけ草が伸びしこ伸びて、大変な状況になっているのです。

 私の家のお墓は、2カ所あります。一つは、海が見える開墾地の上の方に、これは父が、祖父が死んだときに新しく建てたものです。もう一つは、山の上の昔からの「墓地」に。新しいお墓には、祖父母と父母が眠っており、昔からの墓には曾祖父と曾祖母がそれぞれの墓に眠っているのです。山の上の墓は、土葬の時代のものであり、周囲が暗く、小さいときに、祖母が「死んだらあそこに埋められるんじゃ。」など言うと怖くてたまりませんでした。

 その山の上の墓地は、集落の人が高齢化してくると墓を自宅に近いところに移すようになりました。気がつくとその墓地の一番奥にある曾祖父と曾祖母の墓以外はほとんどが移され、墓石ばかりが残っているのです。ですから、墓の掃除の時は、生い茂った草を私達夫婦だけで刈り払うことになるのです。これは、結構気の滅入ることなのです。でも仕方ありません。新しい墓の周辺は、とっくに草刈りと掃除を終えているので、盆入りの直前、11日の午後に山の上の墓の草刈りと掃除をしたのです。昔の墓地は、整然と作られてないので、古い墓石と墓石の間を縫うように草刈り機で草を刈りながら道を作っていくのです。悪戦苦闘の末、ようやく我が家の墓石までたどり着きました。ところが、なんということでしょう。墓石の隙間にミツバチが巣を作っているのです。ワンワンとミツバチが飛び交う中を、刺激しないように墓石を洗い、周辺の掃除をしました。幸い刺されはしませんでしたが、偉い目に遭いました。

 8月13日は、盆の入り。仕事を終えるとすぐに帰宅し、花と水と米を用意し、線香とろうそくと懐中電灯を持って、妻と二人で先祖の霊を迎えに行ったのです。
小さい頃は、祖母が私と弟を連れ、曾祖父、曾祖母を迎えに行ったものです。墓に着くと線香や水をあげながら祖母がブツブツと「ひいじいちゃん、ひいばあちゃん、お盆じゃから迎えに来たで。このお明かりについておいで。」とか言いながら、山を下りました。途中で、迎えに上って来る人に会うと「今、のぼりょるんかえ。」「早かったなあ。」などと声を交わしながら家に向かったものです。

 今年の我が家のお盆と言えば、長男も次男も「帰らん。」と連絡があり、妻と二人だけの寂しいお盆となりました。都会では、墓地がないので、墓地を巡るツアーまで出来ているとテレビで放映していましたが、田舎では、墓の管理をする人がこのままではいなくなりそうです。

 静かなお盆でございます。
 

国東市長 三河 明史

 


このページの先頭へ
前のページに戻る