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心肺蘇生法

ページID:0042811 印刷ページ表示 更新日:2023年11月8日更新

心肺蘇生法の手順

※救助の前に、まず周囲の安全確認を行う。

周囲の安全確認を行っている画像

1.反応(意識)を確認する

傷病者の肩をたたきながら「大丈夫ですか?」「わかりますか?」と呼びかけ、反応があるかないかをみる。

両肩をたたいて呼びかけている画像

【 ポイント 】
呼びかけに対して、何らかの応答や仕草がなければ「反応なし」と判断する。
また、けいれんのような全身がひきつるような動きは「反応なし」と判断する。

2.反応がなければ助けを呼ぶ

大声で「誰か来てください」「人が倒れています」と助けを求める。
協力者に「あなたは119番通報をしてください」「あなたはAED(自動体外式除細動器)を持ってきてください」と具体的に依頼する。

手を挙げて助けを呼んでいる画像 協力者に指示を出している画像

【 ポイント 】
協力者が誰もいない場合は、心肺蘇生を始めるよりも先に、119番通報と近くにAEDがある場合は持って来ることを優先する。

3.呼吸を確認する

傷病者のそばに座り、10秒以内で胸や腹部の上がり下がりを確認し、「普段どおりの呼吸」をしているか判断する。

お腹に手をあてて呼吸をしているか確認している画像

【 ポイント 】
10秒間確認しても呼吸の状態がわからない、しゃくりあげるような呼吸が見られる場合は、「普段どおりの呼吸なし」と判断する。

4.胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行う

普段どおりの呼吸がなければ、ただちに胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始する。
胸の真ん中で両手を重ね、肘を伸ばし垂直に体重をかける。その際、「強く、速く、絶え間なく」を意識し、30回連続して圧迫する。

胸骨圧迫をしている実施者を横から見た画像 胸骨圧迫をしている実施者を正面から見た画像胸の真ん中に手を重ねている画像

  • 強く:胸が、少なくとも5センチメートル沈むように行う。(小児・乳児は、胸の厚さ約3分の1)
  • 速く:1分間あたり、100~120回のテンポで行う。
  • 絶え間なく:中断は、最小にとどめる。

【 ポイント 】
「普段どおりの呼吸がない」か自信が持てない場合も、胸骨圧迫を行う。

5.気道を確保する

傷病者を仰向けに寝かせる。
片手で傷病者の額を押さえながら、もう一方の手の指先をあごの先端に当てて、頭を後ろにのけぞらせ、あご先を持ち上げる。

顎先を天井に向けている画像

【 ポイント 】
指で下あごの軟らかい部分を圧迫しないようにする。

6.人工呼吸を行う

30回の胸骨圧迫終了後、口対口人工呼吸により息を吹き込む。
気道を確保したまま、額に当てた手の親指と人差し指で傷病者の鼻をつまみ、口を大きく開け傷病者の口を覆うように密着させる。
約1秒かけて息を吹き込み、傷病者の胸が持ち上がるのを確認する。
いったん口を離し、同じ要領でもう1回息を吹き込む。

人口呼吸を実施している画像

【 ポイント 】
胸が上がらない場合でも、吹き込みは2回までとし、人工呼吸を行ったら直ちに胸骨圧迫を実施する。
口対口の人工呼吸がためらわれる場合、血液や嘔吐物などにより感染の危険がある場合などは人工呼吸を行わず、胸骨圧迫を続ける。

7.胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせ(心肺蘇生法)を続ける

救急隊に引き継ぐまで、この心肺蘇生を絶え間なく続ける。

【 ポイント 】
心肺蘇生を続けるうちに傷病者が目を開けたり、動き出したり、うめき声を出す、あるいは普段どおりの呼吸をし始めた場合は心肺蘇生を中止する。