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参拝時お見逃しなく!個性的な石造物が寺社で待っています

印刷ページ表示 更新日:2022年10月25日更新

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全国にある石造仁王像の約8割が国東半島にあるといわれており、国東市にも迫力ある仁王像からユーモラスな姿をした仁王像まで数多く見られます。こちらでは、仁王像や狛犬など一風変わったフォトジェニックな石造物をご紹介します。

清浄光寺の仁王像│南国風!? ユニークな頭部は必見

朗らかな表情の阿形(あぎょう)像

口を結んだ吽形(うんぎょう)像本堂右手にある長い石段を登ると仁王像に出合える

写真1:朗らかな表情の阿形(あぎょう)像。写真2:口を結んだ吽形(うんぎょう)像もほのぼのとした雰囲気。像高は阿吽像ともに約145cm。写真3:本堂右手にある長い石段を登ると仁王像に出合える

 

養老2年(718)に仁聞(にんもん)菩薩が開基したと伝わる清浄光寺。本堂の前にも立派な仁王像が鎮座していますが、お目当ての仁王像は、約160段の石段を登った先にある許波多(こばた)社にいます。石段は一番上まで登り切らず、その手前の小道を左に入り、20mほど歩いた右手に現れる大師堂の前に、仁王像がたたずんでいます。一般的な仁王像は、仏敵から寺院を守護するために険しい表情をしていますが、こちらの仁王像はまるでにっこり微笑んでいるよう。パイナップルを思わせる頭部の造形や、丸みを帯びた肩や腕もあいまって、どこか南国チックです。

 

 
スポット名 清浄光寺(しょうじょうこうじ)
住所 国東市国見町西方寺191
交通 大分空港から車で約55分
駐車場 3台
URL https://syoujyoukouji.com/

小久保八坂社の仁王像│仁王像なのにまるまるとした姿がかわいらしい

仲よく並び立つ仁王像

仁王像を探すには朱塗りの随身門が目印大正2年(1913)に改営された拝殿

写真1:仲よく並び立つ仁王像。写真2:仁王像を探すには朱塗りの随身門が目印。その奥に鎮座する。写真3:広い境内には大正2年(1913)に改営された拝殿がある

 

1131年に社殿が造営されたと伝わる小久保八坂社。鳥居をくぐり石段を登ると大きな拝殿があるなど立派な造りですが、お目当ての仁王像は、正面鳥居から県道651号を20mほど北に行くと右手に見える、朱色の随身門の奥にいます。仁王像は弘化4年(1847)に造られたとされ、高さは約215cmと見上げる大きさ。ムチっと肉付きがいい姿と丸いお顔が愛らしく、見ているこちらも笑顔になります。阿形像の足元には、これまたまるまるとした犬(?)の姿もあり、見飽きません。

 

 
スポット名 小久保八坂社(こくぼやさかしゃ)
住所 国東市安岐町糸永2405
交通 大分空港から車で約20分
駐車場 なし

大儀寺の仁王像│阿形・吽形のそれぞれの個性に注目

山門の前に立つ仁王像

耳に手を当てているような仕草を見せる吽形像ガハハと笑っているような阿形像

写真1:山門の前に立つ仁王像。宝暦10年(1760)に造られたとされる。写真2:耳に手を当てているような仕草を見せる吽形像は像高約200cm。写真3:ガハハと笑っているような阿形像は像高約205cm

 

康永2年(1343)に開山した大儀寺は、天文10年(1541)に造立された木造十一面観音菩薩立像(国東市指定有形文化財)が安置されていることで知られています。山門の前に立つ石造りの仁王像は、どちらも約2mと立派な大きさ。ぷっくりと頬をふくらませ、口をへの字に曲げた吽形は、耳に手を当てるその姿が、参拝者の声に耳を傾けているよう。一方の阿形は歯を見せており快活な印象。手拭いで汗をぬぐっているようにも、携帯電話で誰かと話しているようにも見えてユニークです。

 

 
スポット名 大儀寺(だいぎじ)
住所 国東市安岐町馬場1735
交通 大分空港から車で約10分
駐車場 5台

山神社の狛犬│珍しい表情に目が釘付け

すきっ歯と舌が丸見えの阿形

まるっとした造形の吽形参道入口。この階段を登った先にゆるかわいい狛犬が

写真1:すきっ歯と舌が丸見えの阿形。なんとも呑気な表情。写真2:まるっとした造形の吽形。阿形と同様、足元に子狛がじゃれついている。写真3:参道入口。この階段を登った先にゆるかわいい狛犬が鎮座する

 

山神社の創立年や由緒についての詳細は不詳ですが、参道にある鳥居に享保14年(1729)奉納と刻まれていることから、江戸時代中期頃の創建ではないかと推測されています。くだんの狛犬も、阿形が昭和3年(1928)、吽形が大正15年(1926)に奉納されたこと以外、詳しいことは分かりませんが、口をポカンと開けた阿形のマンガ的な造形は強烈で、心を奪われます。流し目の吽形は満足げで、うっとりとした表情を浮かべているようにも見えます。阿吽の狛犬ともに2匹の子狛をあやしていることから、子だくさんの願いを込めて奉納されたものかもしれません。

 

 
スポット名 山神社(やまじんじゃ)
住所 国東市国見町櫛海701
交通 大分空港から車で約45分
駐車場 3台

伊美別宮社の狛犬│ひょうきん顔だが頭の重さを思わず心配

オシャレなボブカットが印象的な阿形

ちょっといかつい表情の吽形趣のある二層式の楼門と回廊

写真1:オシャレなボブカットが印象的な阿形。写真2:ちょっといかつい表情の吽形。写真3:趣のある二層式の楼門と回廊。迫力のある造りとなっている

 

江戸時代から行われている、五穀豊穣や家内安全を祈願する流鏑馬(やぶさめ)祭りで知られる伊美別宮社。平安末期の仁和2年(886)に建立されたと伝わり、応神天皇、仲哀天皇、神功皇后が祀られています。こちらの参道で出合えるのが、灯籠を頭に乗せた狛犬。自身の体よりも大きな灯籠を乗せて重くないのだろうかと心配になりますが、神域に鎮座する霊獣だからか、その表情から大変さは伺えません。阿形にいたっては、口角を上げて「楽勝!」と言っているようにも見えます。境内にはほかに、国東半島最大とされる高さ約4.8mの国東塔や、安産を祈願する陰陽の神などの石造物も奉納されています。

 

 
スポット名 伊美別宮社(いみべつぐうしゃ)
住所 国東市国見町伊美2710
交通 大分空港から車で約40分
駐車場 20台

 

個性的なただずまいからつい親しげに接してしまいたくなりますが、いずれも仏域・神域に鎮座するものです。敬う気持ちを忘れずに参拝してくださいね。

 

※掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、おでかけの際は事前にご確認ください。