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市長コラム 第18号「はだかまつり」

印刷ページ表示 更新日:2019年4月15日更新

 「見地のはだかまつり?そんなの知らんよ」と私。横から「私も知らんよ」と教育長。「市長も教育長ももぐりじゃねえの」と見地の住民の一人。

 12月に入ってからの東国東神楽協議会の忘年会での出来事です。そして、結局その席で、大晦日の夜、私と教育長は、そのはだかまつりの舞台である国東町見地の小松神社に行く約束をする羽目になったのです。

 小松神社は、平重盛を祭る神社で、全国にあるそうです。平重盛は、清盛の長男で清盛の暴走を諫めていた大変優れた人物と言うことですが、京都で亡くなっていますので、その人徳を慕う人達が各地に祭ったのでしょうか。

 見地の小松神社はかなり大きな神社で、子どもの頃、遠足に来ることが時々あり、「こまっさま」と私達は呼んでいました。

 紅白歌合戦が終わるとすぐ、友人と連れだって近くにある菩提寺に出向き、お参りをして除夜の鐘をつかせていただき、途中で教育長を乗せて、見地に向かいました。寒いので、それぞれおかしいくらいに着ぶくれています。

 到着してみると石段下には、10台程度の車が既に道路の両端に止まっています。石段を登っていくと、たき火を囲んで30名ほどの人が集まっており、宮司さんや社役と呼ばれる人達が準備に大わらわです。

 少し早いので、社務所に案内されましたが、入って驚きました。中には、宮司さんと共に十数人の屈強な越中ふんどし姿の若い男達が詰めているではありませんか。そして宮司さん達に挨拶していると、そのうちの一人が私にふんどしを手渡すのです。「何?俺にふんどしを締めて川に入れってか?死んじちまうで」と断固拒否。無理言わんでよ。今日は、見学のみ。

 しかし、見地に若い男達がこんなにいるのか、と訝しく思っていたら、大部分は国東高校柔道部の面々ということで納得。でも、愛知県と岡山県からも来ていて、昨年までは北海道からも来ていたそうです。

 やがて、神前で神事が始まり、「平成31年小松神社元旦祭を始めます」と社役の一人が宣言し、宮司さんが朗々と祝詞を上げ、玉串奉奠と続きます。宮司さんや白装束の社役さん、地区の三役さんもネクタイ、スーツの正装。なのに私も友人の議員も教育長も着ぶくれスタイル。知らぬこととはいえ、申し訳ないことです。

 やがて、川に入って身を清めた男衆が石段を登って入ってくると参拝者から拍手が起こります。彼らは神前に額づき、玉串を奉奠します。が、寒いでしょう。濡れたふんどしを締め、濡れた体のままですから。

 元旦祭の神事が終わり、裸の男衆はたき火の側で体を乾かしています。冬の夜空は実に美しく晴れて、星々がキラキラと瞬いています。

 しかし、このはだかまつりの他、ホーヤク祭り、神舞行事など私が市長になって知ることが出来た祭りや伝統行事の何と多いことか。

 国東の歴史と文化の奥深さをしみじみと感じています。