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国東半島宇佐地域が「世界農業遺産」に認定!(平成25年5月)
祝!世界農業遺産認定 世界が認めた国東の伝統農法
平成25年5月29日正午、市役所にうれしい知らせが届きました。
石川県で開催されていた国連食糧農業機関(FAO)の国際会議で、国東市を含む6市町村が対象の国東半島・宇佐地域が「世界農業遺産」に登録されたのです。
これを契機に、国東市は一次産業や観光面のさらなる振興を目指します!
【写真】農業用水の効果的な活用をする「ため池群」(国東市国東町綱井上空から撮影)
世界農業遺産は、伝統的な農業や文化、土地景観などを保全し、次世代に継承することを目的に創設した制度です。平成25年4月、県や関係市町村、農協や漁協、大学関係者などで「国東半島宇佐地域世界農業遺産推進協議会」を結成し認定への準備を進めてきました。
協議会が5月13日に申請した農業遺産は「クヌギ林とため池がつなぐ国東半島・宇佐の農林水産循環」がテーマ。
多くのクヌギ林やため池を活用したシイタケ栽培や七島イ栽培といった伝統的な農林水産業システムと、六郷満山文化や歴史的な行事などに着目して認定を目指しました。
「国東市の活性化につなげます」
国東市長 三河 明史
5月29日、国東市を中心とした国東半島・宇佐地域が、国連食糧農業機関(FAO)の世界農業遺産に登録されることが決まりました。
私は、市長就任以来、福祉・観光・教育の里づくりを柱に、市政運営に力を注いできました。また、高齢化や少子化、過疎化の進行にともなう人口減少に歯止めをかけ、新しい農林水産業の振興等にも力を入れようと考えていた矢先に、世界農業遺産に登録されるという朗報が舞い込んできました。
私は、これを千載一遇のチャンスだと思っています。国東地方には雨が少なく、水稲や七島イの栽培にとって決定的に不利な条件にもかかわらず、先人達が知恵と血のにじむような努力を重ね、営々と作り上げてきたため池と、しいたけを作り出すクヌギ林がつなぐ循環型農業の仕組みが世界に認められたのです。これは世界に誇れる大変すばらしいことだと思います。私たちはこれらをしっかりと受け継ぎ、守らなければなりません。
今回の決定を契機として、米や七島イや椎茸をはじめとする農産物のブランド化や観光面に大いに活かしていきたいと思っています。私はさっそく、市役所内にプロジェクトチームを立ち上げ対策の検討を始めました。市民のみなさまのお力もお借りし、国東市発展のためにさらに努力する覚悟です。
「関係者に感謝」
国東半島宇佐地域世界農業遺産推進協議会
会長 林 浩昭
石川県での国際会議の席におきまして、世界農業遺産に認定されるとのお知らせを受けました。
ここに至るまで、地域や県民のみなさんのご支援、また農林水産省、国連大学、APU立命館アジア太平洋大学、県や市町村のご協力により、短い期間で認定をいただいたことに対してお礼を申し上げます。
今後は世界農業遺産の名に恥じないよう、種々の活動を通じてこの貴重なシステムをきちんと次代に受け継ぎ、地域振興が図られるよう努力してまいります。ありがとうございます。