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7月12日、大分空港を宇宙往還機ドリームチェイサーの着陸地点として、活用を計画しているシエラ・スペース社の副社長、ジョン・ワグナー氏とショーン・バックレイ氏が視察のため大分空港を訪れ、私も同行しました。2人は大分空港事務所で空港の概要について説明を受け、係員の案内で滑走路の周囲を一周した後、展望デッキに上がり、周辺の環境や滑走路の状況を確認していました。
この後、大分県庁を訪れ、佐藤樹一郎知事に面会し、意見交換を行いました。この中で、2人は、大分空港の印象について「大分空港に着いた瞬間に宇宙港に適していると感じた。過去2年間、いろいろな検証をしてきたが、宇宙港の実現に向けて取り組んで行きたい」と、大分空港のポテンシャルの高さを話しました。
着陸地点として大分空港を選んだ理由としては、3,000メートルの長い滑走路があることと、空港周辺が海に囲まれ、安全に着陸できることを挙げました。そして、宇宙港としての活用が始まる時期については明言を避けながらも、来年にもアメリカで予定されている初号機の打ち上げを成功させて安全性を確立させ、「できるだけ早く実現させたい」と語りました。
経済や産業の成長については、「航空宇宙産業だけでなく、いろいろな産業が宇宙と接点を持つことができ、さまざまな企業と連携することで、非常に良い利益になる。誰も見たことがない、素晴らしい成長になるのではないか」と指摘しました。
また、今回初めて、ドリームチェイサーを種子島宇宙センターからH3ロケットで打ち上げ、大分空港に着陸させる計画にも言及しました。その他、今回の来日では、国の関係機関や日本の産業界、経済界とも意見交換を行ったことも明らかにしました。
今後は、ドリームチェイサー初号機をアメリカで打ち上げ、国際宇宙ステーションとドッキング後、再びアメリカに帰還するミッションを7回実施し、機体およびミッションの安全性確保と法整備が完了した後、大分空港への着陸を目指すことになります。
国東市の新たな未来が動き始めようとしています。宇宙港を国東のあらゆる活性化に結びつけていきたいと考えていますので、皆さんのご理解とご協力をお願い致します。